デザインとわたしたち

学校でデザインの何を学べばいいのだろう?勢い余って入学したはいいものの、そんなことをずっと考えていました。人の数だけ良いデザインがあって、正解がわからない。ツールの使い方はインターネットでも学べるし、作業スピードは実務を経験しない限り上がらない。膨大な量の課題に取り組みながら、このままでいいのかと半信半疑でした。

しかしなんとか全ての課題を終えて、振り返ってみたら大きな成果がありました。自分とデザインの関係性がわかったことです。「この表現手法が好き」「このデザインは理解できない」「このポジションでデザインと関わろう」「もうデザインはやりたくない」「やっぱりデザイナーになりたい」授業や課題を通して、学生達は自分が今後デザインとどう関わっていけばいいのか無意識的にもたくさん考えたと思います。そのように考えるきっかけを一番多く与えてくれたのが「アドバタイジング」の授業でした。

2年間は長い目で見たらほんの一瞬で、今後それぞれが別々の道に進みます。その道に進むことになるまでに辿った、軌跡のような作品をぜひご覧ください。

展示会担当者 柳橋美友

桑沢デザイン研究所
アドバタイジングVD2B 卒業制作

池田紙工巡回展